読書記録

夏目漱石「こころ」読了。
読むのは3回目くらいだろうか。
なんとなく、通学のお供に1日20〜30ページくらいずつ、まったり読んでいた。
ああ、先生って可哀想な人だな、とか、先生を慕っていた主人公はこの先
どうするのかな、など、表層的な感想ばかりが先に立つ。
文学というやつは回りくどい。筆者の真意は行間に埋もれて簡単に見つからない。
ただ単に、注意力を欠いているだけなのか。
あるいは、感性の一部が欠落しているのか。


Kと先生がお嬢さんを巡って煩悶している状況で、自分ならどうしていただろう。
相手の優れている点ばかりが心に浮かんで、卑屈になって、自分から手を引いて
いたかもしれない。そして、一緒になった後の二人の姿を見るにつけ、ひどく妬み、
そして後悔するに違いない。
我ながら後ろ向きだ。