困ったときはお互い様

お、[日記を書く]がパワーうpしとる。中の人乙。


今日は小雨降る中、横浜駅へ出かけた。
といっても、別にあてもなくブラブラ。
で、ふらっと人通りのない道へ入って、しばらく歩いていると、
作業着姿のオッチャンが現れた。気のせいか俺の方に向かってきている。
気に留めずに通り過ぎようとしたところ、目があって、声をかけられた。


「あのぅ〜 すいません」
「はい?」
「あのね、いや、ちょっとね、言い出しにくいんですけどね・・・」
「はぁ。」
「ちょっと困ったことがあって・・・」


ここまで聞いて、面倒なのに捕まったなぁと思った。
人を見た目で判断してはいけないが、明らかに道を尋ねる、という雰囲気ではない。
おそらく、この人はホームレスで、俺に金を無心する気なのだろう。


こういう状況は初めてだったが、関わらないのが無難だと判断し、足早に立ち去ることにした。
もし追いかけてきたらダッシュで逃げよう、と思い、振り返ると追いかけてきてはいなかった。
オッサンは諦めたのか、そこで立ち止まってなにやら喚いている。曰く、


「ちょっとくらい話聞いてくれてもいいでしょ〜!!」
「困ったときはお互い様でしょう!!」


と。俺は俺で、口には出さなかったが、


『道端で初対面の人間に、相談事持ちかけようとするアンタがおかしい』
『困ったときはお互い様、って、お前が言うなよ』
『俺にどないせい、っちゅーねん』


などなど、逆切れ気味に色々思うところはあった。


だが、オッサンの放った「困ったときはお互い様」という言葉が最後まで引っかかった。
この言葉、助けた人間が、助けられた人間にかける言葉ではないのか。
施しを得られないからと言って、捨て台詞に使っていい言葉ではないと思うのだ。
自分に非は無いと思いつつも、困った人間を見捨てていく自分は、冷たい人間なんだろうか、
と思い、まるで責められているみたいで後味が悪かった。


もうちょっと、うまくやり過ごす方法があったのかもしれない。